やさしく解説
フェデレーテッドSOCを、かんたんに
専門知識は要りません。防犯カメラのあるお店のチェーンを思い浮かべられれば、それで十分です。
まず、「SOC(ソック)」とは?
SOCはセキュリティ・オペレーション・センターの略です。会社のコンピューターを昼も夜も見守り、侵入しようとする人や、情報を盗もうとする人がいないかを見張るチームのことです。
メール、ホームページ、パソコン、お客さまの情報など、デジタルなものすべてを守る「警備員さん」だと考えてください。
どうやって見張っているの?
コンピューターは、自分の身に起きたことを日記のように記録しています。誰がログインしたか、どのファイルが開かれたか、データがどこへ送られたか。この日記をログと呼びます。
セキュリティチームは、ソフトウェアの助けを借りてこの日記を読み、怪しいことがないかを探します。中心となるソフトウェアはSIEM(シーム)と呼ばれます。すべての日記を一度に読み、おかしなことがあれば警報を鳴らす、巨大な監視室のモニターのようなものです。
イメージしてみましょう
東京、シンガポール、シドニー、ムンバイにお店を持つ会社を想像してください。どのお店にも防犯カメラがあり、一日中録画しています。
これまでのやり方
すべてのお店が、毎日毎時間の映像をまるごと本社へ送ります。本社の警備員がすべてを見ようとします。
フェデレーテッドなやり方
各お店が自分の映像を手元に置きます。本社と同じルールブックを使って、現地の警備員が見張ります。本社に連絡するのは、怪しいことが起きたときだけです。
考え方はこれだけです。フェデレーテッドSOCとは、2つ目のやり方のことです。
これまでのやり方の何が問題?
- とても費用がかかります。監視室のソフトウェアは、たいてい送った量に応じて料金がかかります。誰もいない廊下を何時間も映した映像まで送れば、誰も見る必要のないものに大きなお金を払うことになります。
- 運ぶだけでもお金がかかります。大量の映像を国から国へ送るのはタダではありません。
- 法律が壁になることがあります。映像にもコンピューターの日記にも、実在の人の情報が写っています。日本をはじめ多くの国に、個人の情報を海外へ送ることについてのルールがあります。すべてを海外へ送ると、法的な手間とリスクが生まれます。
- 結局、手を抜くことになります。お金を節約するために、一部のカメラの録画をやめたり、映像を早めに消したりします。すると見えるものが減ってしまいます。これでは、セキュリティの目的と正反対です。
- 一か所の故障ですべてが止まります。本社でトラブルが起きると、どのお店も誰にも見守られなくなります。
フェデレーテッドなやり方は、なぜ良いの?
- 料金がぐっと下がります。本社が受け取るのは大事な場面だけで、誰もいない廊下の映像は送りません。送る価値のある映像が全体の3分の1ほどなら、監視室の料金はおよそ3分の2減らせます。
- 何も捨てません。各お店はすべての映像を安く保管できるので、何か月も後でも必要なら確認できます。
- 本社はいつでも質問できます。本社が「火曜日に赤い帽子の人を見かけましたか?」と知りたければ、各お店が自分の映像を確認して答えを返します。本社はすべてのテープを集めなくても答えを得られます。
- 個人の情報はその国にとどまります。海外へ送られるのは短い警報だけなので、プライバシーの法律を守るのがずっと簡単になります。
- 全員が同じルールブックを使います。泥棒の新しい手口がわかったら、本社がルールブックを一度更新するだけで、その日のうちにすべてのお店が同じように守られます。
- 現地の警備員は現地の事情を知っています。言葉が通じ、その街で何が「いつも通り」なのかを知っています。
- 一か所の故障ですべてが止まることはありません。本社との回線が切れても、各お店は自分で見張りを続けます。
- 新しいお店も簡単に加えられます。会社が新しくお店を開いたり買収したりしても、すべてを作り直さずに仕組みに加われます。
なぜ日本やアジアで大切なの?
アジア太平洋はとても広く、時差も言葉もさまざまで、国ごとにプライバシーのルールがあります。各国が自分の情報を自分で守りながら、全員がひとつのチームとして動く仕組みは、この地域にぴったりです。警備員はそれぞれの国の昼間に働き、太陽の動きに合わせて次の国へ引き継げるので、誰も徹夜をしなくて済みます。
言葉のまとめ
- SOC(セキュリティ・オペレーション・センター)
- 会社のコンピューターへの侵入を見張るチーム。
- ログ
- コンピューターが自分の身に起きたことを記録した日記。
- SIEM(シーム)
- ログを読んで警報を鳴らす、監視室のソフトウェア。たいてい、読み込ませる情報の量で料金が決まります。
- フェデレーテッド
- すべてを一か所で行うのではなく、各地のグループが共通のルールのもとでひとつのチームとして動くこと。
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